着物でお出かけする時、バッグ選びに迷ったことはありませんか?
洋風のバッグだと少しちぐはぐ、和装バッグだと堅苦しい…。そんな悩みを解決してくれるのが、大分県の伝統工芸「別府竹細工」を使ったクラッチバッグです。
この記事では、日常からパーティシーンまで幅広く活躍する「BEPPU BAMBOO JAPAN × THE YARD」コラボのクラッチバッグをご紹介します。

1. 別府竹細工とは?その歴史と特徴
別府竹細工の歴史は古く、その起源は室町時代にまで遡ると言われています。当時は行商用の竹かごが作られていましたが、江戸時代に別府温泉が有名になると、湯治客が使用する日用品や、お土産品として人気を博し、地場産業として発展しました。昭和の高度成長期に入るとプラスチックの普及により需要減少しますが、その高度な技術は日用品から高級な美術工芸へと昇華してきました。
【別府竹細工の3つの特徴】
- 豊富な編組(へんそ)技術: 竹ひごを編み上げる「編組」という技法で、全て手作業で作られています。四つ目編み・六つ目編み・八つ目編み・網代編み・ござ目編み・松葉編み・菊底編み・輪弧編みの8つの編組を基本とし、200種類以上もの編み方が存在すると言われ、繊細で美しい模様を生み出しています。この卓越した技術が評価され、1979年には国の「伝統的工芸品」に指定されました。
- 素材は「真竹(まだけ)」: 日本一の真竹の生産量を誇る大分県。粘りがあり、加工しやすい真竹の特性を活かした、緻密で秀麗な作品が作られます。
- 芸術性と実用性の両立: 暮らしに溶け込む日用品から、息をのむような美しい芸術作品まで、幅広い製品が作られているのが特徴です。
「BEPPU BAMBOO JAPAN」
今回は「BEPPU BAMBOO JAPAN」のクラッチバッグを紹介します。「BEPPU BAMBOO JAPAN」とは大分県の竹工芸を現代のスタイルに合うようにモダンなアイテムを作り出すプロジェクトであり,ブランド名で工芸品と日用品の間を埋めるような商品を発表しているのが特徴です。
そして,このクラッチバッグは「BEPPU BAMBOO JAPAN」と「THE YARD」のコラボにより生み出されたアイテムになります。
このクラッチバッグの取り扱いは「THE YARD」にて
伝統工芸と現代デザインの融合
このクラッチバッグは、国の伝統的工芸品にも指定されている別府竹細工の職人技と、現代的なデザインが見事に融合しています。実際に店頭で手に取った印象をまとめると
- 洗練されたデザイン: シンプルでモダンなフォルムは、着物だけでなく洋装にも合わせやすいのが魅力です。マチの部分も竹を曲げているため美しい曲線となっており,手に持った時に引っかかりがなく持ちやすくなじみます。また、男女選ばず使えるデザインです。
- 軽くて丈夫な素材: 粘りがあり、加工しやすい大分県産の真竹が使われています。丁寧に編み込んで作られており、見た目以上に軽く、持ち運びがとても楽です。
- 唯一無二の風合い: 天然素材ならではの、使い込むほどに増す美しい艶や風合いを楽しめます。
- 通年使えるデザイン: 付属しているあずま袋を変えると印象がガラッと変わります。夏場はさわやかな色合い、あるいは麻の生地のあずま袋に変えると涼しげになりますし、重たい色の生地にすれば秋冬でも活躍できる優れもの。
下の写真は購入時に選べるあずま袋で、私はお召生地のものにしてもらいました。

こちらの写真はあずま袋を変えて夏っぽい印象にしたものです。

着物ユーザーにこそおすすめしたい理由
この竹細工のクラッチバッグが着物ユーザーにぴったりな理由を私なりに考えてみました。
- 帯周りを邪魔しない: 小ぶりでかさばらないサイズ感は、帯周りのシルエットを崩すことなく、すっきりと持つことができます。
- コーディネートのアクセントに: 繊細な編み目と竹の自然な色が、着物スタイルに上品なアクセントを加えてくれます。バッグ自体が主張しすぎないので、着物の色柄を引き立てるのにちょうど良いバランスです。
- 四季を問わず活躍: 夏の浴衣はもちろん、秋冬のウールや紬の着物にも相性が良く、一年を通して活躍します。
- シーンを問わず活躍: 民藝を感じさせすぎない、洗練されたデザインが魅力です。カジュアルな街歩きから、少し改まったお食事会まで、幅広いシーンで活躍してくれます。中のあずま袋を好みの柄に変えられるのも、着こなしの幅が広がる嬉しいポイントです。
バッグ自体がそれほど主張しすぎることもないですが、工芸品としての美しいシルエットで自然な風合いもありコーディネートのアクセントに丁度良いバランスだと思います。あずま袋を好みに変えられるのもポイントです。
3. まとめ:暮らしに伝統工芸を取り入れる喜び
この竹籠バッグは、単なるおしゃれアイテムではありません。職人の手仕事が生み出す温もりと、日本の伝統を感じさせてくれます。
着物でお出かけする日にこのバッグを手にすれば、いつもとは違う、特別な気分を味わえるはずです。 ぜひ、あなたの着物ライフに「和」の彩りを加えてみませんか?
